ドローンを規制する法律や制度について(ドローン初心者向け基礎講座 3)

ドローンを規制する法律や制度について(ドローン初心者向け基礎講座 3)

航空法132条という大前提

みなさんこんにちは。

今日はドローンの飛行を規制する法律や制度について解説します。

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先に述べた通り、ドローンの飛行を野放しにしていたら悪用される危険性が極めて高く、国民の生活まで脅かされてしまいます。

そんな恐怖から国民を守るべく、ドローンを飛行させる際の規制=ルールが制定されています。

ドローンを規制する法律は、航空法132条が中心となりますが、それだけではなく、以下に挙げた他の法令もありますので覚えておいてください。

航空法132条1号について

航空法132条は2つのパートに分かれています。

1つはこちらの132条1号となります。

こちらでは下記の3点についてドローンの飛行を細かく規制しています。

空港周辺空域での飛行

ドローン(無人航空機)をヘリポートや空港周辺で飛行させることは規制されています。

衝突の危険性が高いので当然のことですよね。

具体的には、下記の図にありますように、①「 進入表面」、②「転移表面 水平表面又は延長進入表面」、③「 外円錐表面側水平表面の上空の空域」での飛行が規制されています。

専門用語でよくわからないとは思いますが、以下に噛み砕いて説明します。

  • ①は航空機が空港に着陸するための上空からの進入路のことです。(詳しくは航空法第2条第8項)。
  • ②は航空機が着陸のための進入を誤った際に急旋回して離脱する場合などの安全を確保するための表面のことです。(詳しくは航空法第2条第9項、第10項)
  • ③は航空機の安全な離着陸経路を確保するために標点(滑走路の中心)を中心に円形で設定される空間で,空港毎に水平表面半径,高さが異なります。(詳しくは航空法第56条第3項、第4項)

全国各地の空港周辺の詳細については、こちらの国土交通省ホームページで確認することが必要です。

150メートル以上の高さでの飛行

こちらは国土交通省のホームページの画像となります。

ドローンの飛行空域の規制についてわかりやすく示された表になります。

この中で「150m以上の高さの空域」と記載があるように、この高さでは航空機との接触の危険性が増すので基本的にはドローンの飛行は禁止されています。

ただし、安全性を確保したうえで国土交通省航空局の許可を事前に得られれば飛行可能な場合もあります。

人口集中地区(DID)での飛行

人口集中地区(DID)とは、5年毎に実施する国勢調査によって設定されます。

人口集中地区(DID)となる条件は、1㎢あたり4千人以上の人口がある地区が1千人以上の人口がある地区と隣接している場合となります。

つまり、日本の大都市周辺については大抵人口集中地区(DID)となるため、そこでのドローン(無人航空機)飛行のためには、必ず事前に国土交通省への申請と許可の受託が必要です。

人口集中地区(DID)はこちらの国土地理院の地図から調べることができます。

航空法132条2号について

航空法132条の2号では、下記の5つのドローン(無人航空機)の飛行について規制をしています。

夜間飛行

ドローン(無人航空機)は日の出から日没までの飛行が可能となりますが、それ以外の夜間帯に飛行させる際には、国土交通省航空局への許可申請と承認の取得が必要です。

関連画像

夜間飛行は、ドローンの飛行能力、オペレーターの経験、安全管理体制などを細かくチェックのうえ、人や物件の安全が損なわれるおそれがないと認められる場合のみ承認を得ることが出来ます。

人や建物や車から30メートル以下の飛行

ドローン(無人航空機)を飛行させる際には、人(第三者)又は物件(第三者の建物、自動車など)との間に30m以上の距離を保って飛行させることが定められています。

これは、周辺の通行人に接触の恐れをおよぼさない、そして不測の事態にはぎりぎり回避行動が取れる距離として30mの距離を保つことが義務付けられています。

「DRONE NEAR BUILDING」の画像検索結果

人口集中地区(DID)なのでは、30m以上の距離を保つことは事実上難しいため、あらかじめ国土交通省航空局に許可申請をし、承認を得る必要があります。

物件投下

ドローン(無人航空機)からの物件の投下については、国土交通省令で定めたもの以外の投下は禁止されています。 農薬散布も先述のように、農林水産省によっても厳しく規制されていますので注意が必要です

「DRONE DROP OFF」の画像検索結果

また、ドローン(無人航空機)の物件投下については以下の3項目の規制がされています。

①機体性能について、不用意に物件を投下する機構でないこと。
②無人航空機を飛行させる者について、次に掲げる基準に適合すること(操縦者の能力)。
  • 5回以上の物件投下の実績を有し、物件投下の前後で安定した機体の姿勢制御ができること。
  • 必要な実績及び能力を有していない場合には、無人航空機を飛行させる者又はその関係者の管理下にあって第三者が立ち入らないよう措置された場所において、物件投下の訓練を実施すること。
③安全を確保するために必要な体制について、次に掲げる基準に適合すること(安全管理体制)。
  • 物件を投下しようとする場所に、無人航空機の飛行状況及び周囲の気象状況の変化等を常に監視できる補助者を配置し、補助者は、無人航空機を飛行させる者が安全に飛行させることができるよう必要な助言を行うこと。
  • 物件を投下しようとする場所に、第三者が立ち入らないように注意喚起を行う補助者の配置等を行うこと

危険物輸送

ドローン(無人航空機)で危険物を輸送することも航空法で規制されています。

では、危険物とは一体どのようなものが該当するのか。

基本的には、旅客機の機内に持ち込みができないものが該当します。

火薬類、高圧ガス、引火性液体バッテリーなど衝撃で爆発などを引き起こす可能性があるものや、放射性物質や刃物などの凶器ながこれらに該当します。

「DRONE DELIVERY DANGEROUS GOODS」の画像検索結果

危険物輸送にあたり、国土交通大臣の承認を受けるためには、機体の機能及び性能に関する規制飛行させる者の飛行経歴・知識・技能に関する規制安全確保体制に関する規制に加えて、以下の追加基準を満たすこどが必要です。

機体に関する追加基準
  • 危険物の輸送に適した装備が備えられていること
無人航空機を飛行させる者に関する追加基準
  • 意図した飛行経路を維持しながら無人航空機を飛行させることができること
安全確保体制に関する追加基準
  • 真に必要と認められる飛行であること
  • 飛行させようとする経路及びその周辺を事前に確認し、適切な飛行経路を特定すること
  • 飛行経路全体を見渡せる位置に、無人航空機の飛行状況及び周囲の気象状況の変化等を常に監視できる補助者を配置し、補助者は、無人航空機を飛行させる者が安全に飛行させることができるよう必要な助言を行うこと。
  • 飛行経路の直下及びその周辺に第三者が立ち入らないように注意喚起を行う補助者の配置等を行うこと。

イベントや催し物上空での飛行

2018年1月31日に、ドローン(無人航空機)の飛行に関する審査要領の一部が国土交通省航空局によって改正されました。

この改正は、2017年11月4日に岐阜県大垣市のイベント会場でドローンが観客のもとへ落下し、3名にけがを負わせる事故が発生したことを受けて規制が強化されたものです。

ドローン(無人航空機)の飛行経路周辺において立ち入り禁止区画を明確に示すという要件が追加されました。

また、この事故を起こしたドローン(無人航空機)が、国土交通省のホームページに掲載されていないタイプの自作機種であったため、このような自作機や、申請時に資料の一部を省略できない機体を申請する場合、十分な飛行実績(飛行時間、飛行回数)を有することという要件が追加されました。

以前はイベントや催し物上空での飛行申請も飛行経路を特定しない「包括申請」が可能でしたが、この改正により、その都度飛行経路や飛行の日時を特定した個別申請が必要となりました。

「DRONE OVER THE CROWDS」の画像検索結果

ドローン飛行申請の提出方法とは

ドローン(無人航空機)の飛行許可申請を国土交通省航空局に上げる際には、オンラン申請、郵送及び持参のいずれかの方法でも可能です。

詳しくは、こちらの国土交通省のホームページをご覧ください。

なお、オンライン申請の際には、ドローン情報基盤システム(通称DIPS:ディップス)から行うことができます。

DIPSの利用方法の詳細はこちらとなります。

ドローンの飛行を規制する航空法以外の法律

ドローン(無人航空機)の飛行に関しては、主に航空法にて規制されています。

しかし、それ以外の法律や条例によっても規制されていますので注意が必要です。

以下、航空法以外のドローン(無人航空機)の飛行を規制する法律や条例について解説します。

小型無人機等禁止法

国会議事堂や内閣総理大臣官邸、皇居、外国公館、原子力事業所などの重要な施設の周辺地域は、小型無人機等の飛行禁止法により飛行禁止空域に定められています。

このようなエリアでも、事前に承認を受けることが出来るのであれば飛行は可能なはずですが、事故が発生した際の影響の大きさを考えると、よほどの事情がない限りは許可は下りないでしょうし、そもそもこの地域での飛行は避けるべきです。

電波法

ドローン(無人航空機)の飛行には、地上から操作するために電波を利用しています。よって、電波による混線や妨害を防ぐために、日本国内で使用されるドローンは「特定無線設備の技術基準適合証明(通称:技適)」を取得することが義務付けられています。

大手メーカーが販売するドローンは、この技適を取得しているため問題ありませんが、海外から輸入したドローンや格安のものなどは、技取を取得していない可能性がありますので要注意です。

また、ドローンレースなどで、FPV(一人称視点)ゴーグルに映像を伝送する際に使用する電波帯は、アマチュア無線の免許などが必要ケースもあるため、購入時は販売店で詳細の確認をするのがおすすめです。

詳しくはこちらの総務省のホームページをご覧ください。

 

道路交通法

道路交通法(道交法)第77条では、「道路において工事若しくは作業をしようとする者」に対して「道路使用許可申請書(申請料2,100円)」を管轄の警察署に提出し、事前に許可証を取得しなければならないと定めています。

道路やその路肩などでドローン(無人航空機)を飛行させる際には、まさにこのケースに該当しますので警察への申請が必要です。

また、道路を通行する車両に影響を及ぼすような低空を飛行する場合も同様の許可が必要です。

民法207条

民法207条では、土地所有権の及ぶ範囲として、土地の所有権は、法令の制限内において、その土地の上下に及ぶ、と定めています。

つまり、他人の私有地上空でドローンを飛ばす場合は、所有者や管理者の許諾を得ることが必要となります。

それでは一体、どれくらいの高さまで所有権が及ぶのか。

それについては民法に明記されているわけではなく所説がありますが、300m上空まで土地所有権は及ぶという説もあります。

しかし、ドローン(無人航空機)の飛行高度はもっと低いので、ドローンを飛行させるさいのエチケットとして、第三者の土地の上空を飛行する場合に事前にその所有者に連絡をして許可を得ることをおすすめします。

なお、私有地には電車の駅や線路、神社仏閣、観光地、山林なども含まれるため、これらの場所で所有者の許可なくドローンを飛ばせません。

民法(プライバシー関連)

ドローン(無人航空機)にカメラを搭載して飛行し撮影を行う場合には、プライバシー権の侵害にも気をつけてください。

人の顔や、車のナンバープレート、そして家の中の様子などが映りこむ場合が考えられます。

これらの行為は盗撮という犯罪行為にも該当することがあるので注意する必要があります。

地方自治体の条例や規則

上記の法律や法令以外にも、各都道府県で条例や政令によってドローン(無人航空機)の飛行が規制されている場合があります。

飛行前には必ずその地域のドローン(無人航空機)の飛行に関する規制についても調べておくようにしましょう。

国土交通省のホームページには、各自治体のドローン(無人航空機)の飛行に際しての規制一覧がありますので、そちらもご覧ください。

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